生理痛や生理前の体や心の不調を整えるためのメソッド~その6:質の良い油を選んで食べよう!~

生理痛や生理前の体や心の不調を整えるためのメソッド~その6:質の良い油を選んで食べよう!~

油と聞くと…

太りそう
不健康
血液がドロドロになりそう
コレステロールが心配

そのようなイメージを持っていませんか?
これは古い常識です。

油は人間にとっていちばん優れたエネルギー源で
小腸や肝臓でデトックスされることなく通過し
即座にエネルギーとなります。

デトックスされることなく即座にエネルギーになるのは
油は本来、無害な物だからなのです。

しかし、最近は質の悪い油が増えて
ダイレクトに吸収されてしまうので
「良い油」
「悪い油」
を見極めることが大切です。

良い油は体にどんな働きをするのか見ていきましょう。

1:抗酸化・抗炎症・抗糖化の作用がある
2:低コレステロールを改善してくれる
3:低血糖を緩和してくれる

このように様々な働きをする油には
上記のほかにも

・体を構成している全身の細胞膜の材料になる
・ホルモンの材料になりホルモンバランスを整える
・脳の材料になり、神経伝達がスムーズになるよう働く
・即時にエネルギーとなる
などの働きもしています。

コレステロールと聞くと悪者に聞こえがちですが
脳には、約500億~1兆もの神経細胞があり
脳の情報を全身に伝えるためにはコレステロールが欠かせません。
コレステロールは、脳(心)にとって大切な物といえるのです。

そうはいっても悪玉コレステロール(LDL)はよくないんでしょ?
と聞こえてきそうですが
そもそも、悪玉コレステロールという名前が良くありません。

悪玉コレステロールは、肝臓で作られたコレステロールを全身に運ぶ働きがあります。
善玉コレステロールは、全身に運ばれたコレステロールを肝臓に運ぶ働きがあります。
どちらも大切な役割があり、バランスを保ちながら働いているのです。
しかし食生活によっては、
善玉コレステロールと悪玉コレステロールのバランスが崩れることがあります。
それは、甘いものを取りすぎたときにバランスが崩れやすくなるのです。

生理痛や生理前の心の不調だけではなく、健康のためにも甘い物は控えていきましょう。


ここからは、油の選び方についてお話をしていきます。

油には様々な種類があります。
・常温で固まるもの、液体のもの
・酸化しやすいもの、酸化しにくいもの
・熱に強いもの、弱いもの


◆常温で固まり熱に強く酸化しにくい油の代表(飽和脂肪酸)
肉の脂身、バター、ラード、牛脂、魚油などの動物の油、ココナッツオイルなど

特徴:熱に強いため、揚げ物、炒め物に最適。
動物性の脂は、体に悪いというイメージがあります。
これは、固体であるものが多いことから
血液がドロドロになりそうというイメージが先行して
そのように言われてきた経緯があるそうです。
しかし、今は反対意見の栄養学者が増えているそうです。
また、植物性の細胞膜よりも、動物性の細胞膜の方が柔らかいため
胃液で破壊されるのも早く、吸収しやすい特徴を持っているそうです。
体に必要な油を効率的に取り入れるには
動物性の脂も活用していくといいでしょう。

※動物性の脂をとる時は、
産地や食べている飼料、育てられ方にも気を配れるとより良いと思います。


◆常温で液体、比較的熱や酸化に強い油の代表(不飽和脂肪酸)
オリーブオイル、菜種油など

特徴:オメガ9と呼ばれる種類の油で揚げ物、炒め物にも使える。
エクストラバージンオリーブオイルのかすかにピリリとした刺激のある味は
オレオカンタールという物質によるもので、抗炎症、抗酸化作用がある。


◆常温で液体、やや熱や酸化に強い油の代表(不飽和脂肪酸)
サラダ油、コーン油、大豆油、ひまわり油、紅花油、ごま油など

特徴:オメガ6と呼ばれる油。
現代人が過剰に摂りすぎている油。
オメガ6を取りすぎることで、
アトピーや花粉症、生理痛などの炎症体質になりやすくなる。


◆常温で液体、熱や酸化に非常に弱い油の代表(不飽和脂肪酸)
エゴマ油、アマニ油、青魚に含まれる油(EPA、DHA)など

特徴:熱に非常に弱いため、加熱調理には向かない。
炎症を抑える効果がある(アレルギーや生理痛緩和に)
細胞膜を柔らかくして、血管を柔軟にし、神経細胞を活性化に導く油。
血液をサラサラにしてくれることで、血流の改善にも良い。(脳の血流促進や生理痛の緩和に)


◆植物油の選び方◆
植物油を選ぶときに大切になってくるのが【油の作られ方】です。

もともと植物油は、高い圧力をかけて搾り出され作られていました。
この昔ながらの方法は、『圧搾一番搾り製法(あっさくいちばんしぼりせいほう)』と呼ばれます。
原料の種子を40度~120度で焙煎していきます。

40度~60度で焙煎して圧力をかけて搾った製法というものもあり
『低温圧搾一番搾り製法(コールドプレス)』と呼ばれ
油の酸化も少なく質だけでなく風味もさらに良い油となります。

昔ながらの製法は、大変な手間ひまがかかり
製造できる量も大量にできるものではないのですが
身体や心にとって、質の良い油を搾ることができるのです。


しかし一般的な油は、この方法を取っていないのが現状です。


なぜそんなことが起こっているのかというと
大きな理由の一つとして、コストの問題があるからなのです。

先ほど
【圧搾一番搾り製法は、手間ひまがかかるが身体や心にとって質のいい油が取れる】
とお話しました。

この手間ひまは、とても骨の折れる作業なので
大量にスピーディーに油を製造販売しなくてはならない大手企業にとっては
大きなネックになります。

このような理由もあり
一般的な油は『溶剤抽出法(ようざいちゅうしゅつほう)』
という方法で作られます。

この方法は、一番搾りをした後の2番搾りである原料を
化学薬品(ヘキサン)を使用して抽出します。
精製の工程において
後にヘキサンを取り除くため、高温に加熱されたり
化学的に合成された食品添加物(リン酸、苛性ソーダ、活性白土、シリコーン等)
を使用することがあります。
植物油は、動物性の脂より酸化しやすい不安定な油なので
高温で処理されることで
トランス脂肪酸が発生してしまうという特徴を持っています。

ただし、
この工程を経ることで
原料を再利用したとしても
種の油分の99%を搾ることが出来るので
企業にとっては
効率よく大量生産ができて、コストも最小限で済む方法になるのです。

製造工程の違いも見ていきましょう。

◆圧搾一番搾り製法の製造工程◆
原料の焙煎(40度~120度)※低温圧搾製法は40度~60度で焙煎

圧力をかけて油を搾る

不純物の沈殿を待つ

不純物以外をボトルに詰めて完成

焙煎して搾って不純物を沈殿させてボトルに詰める。
とてもシンプルですね。


◆一般の油の製造工程◆
原料(再利用の種子)

高温で圧搾抽出

脱溶剤

原油

脱ガム
脱酸

遠心分離

水洗

遠心分離

乾燥

脱色

ろ過

冷却

脱ロウ

ろ過

脱臭

ろ過

食用油

よく分からない言葉も出てきて、わけが分からないですが
大変複雑なことだけはよくわかります。
よく分からない化学薬品もこの途中で使われるのですが
高温で処理をする過程で化学薬品と分離できるとされています。

しかし、高温で処理することでトランス脂肪酸が発生してしまいます。
トランス脂肪酸の危険性として
動脈硬化、不妊、悪玉コレステロールの増加、心臓病、などがあげられます。

海外では規制対象になっているトランス脂肪酸は
日本では、規制の対象になっていないのが現状です。
また、一般の油だけでなく
パン、ケーキ、ドーナツ、スナック菓子などにも使われているので
隠れたトランス脂肪酸にも注意が必要です。

この他の問題点として
一般の油の原料は遺伝子組み換え食品を使っているのが現状です。
安価に取引できるのでここでもコストダウンとなります。
しかし、遺伝子組み換えの問題は様々ありますが
・枯葉剤や非常に強力な農薬をまいても枯れない植物であり、これらをまけば当然植物が吸ってしまう問題があること(間接的な農薬や除草剤の摂取)
・枯葉剤や非常に強力な農薬をまくことで、環境汚染を促してしまうということ
・遺伝子組み換えの植物が種を付けてその種をまいても次の世代が上手く育たない不妊の植物にされていること
など、この他にも様々な危険性もあげられます。


◆油を見分ける方法◆
ここまで怖い話をしてきましたが
実際の生活でどのようにしていけばいいのか分からなければ
結局わからないままで終わってしまいます。

ここからは、質の良い油を見分ける方法を分かりやすく箇条書きにしていきます。

○ペットボトル入りのものではなく、ビン入りのものを選ぶ
ペットボトルは軽くて便利ですが、原料は石油です。
同じ油どうしが触れ合うことで、石油が油に溶け出しやすいという性質を持っています。
また石油製品は、環境ホルモンの心配が指摘されています。
環境ホルモンは、体に様々な指示を出すホルモンを乱す作用があるので、生理痛や生理前の心の不調にも深く関わってきます。
ビンは、多少重いですがそのような心配がありません。

○圧搾一番搾り製法、圧搾製法などの製法の表示がされている
:原料や作られ方にこだわった油というのは、一般の油に比べてどうしても高価になります。
実は、約10~30倍ほど値段の違いがあるものなのです。
安さや便利さのなれの果てが、今の私たちの体や心に表れているといえると思います。
このようなことを知っている消費者には、たとえ高くても圧搾製法などの製法の表示は、アピールポイントになるので、製造方法は商品のどこかに必ず書かれているものです。

○店頭では手に入りにくい場合、自然食品店やネット注文も活用する
:一般の油はスーパーに行けば簡単に安価に手に入れることができます。
原料や作られ方にこだわった油というのは、一般の油と並べられると
どうしても高価に感じてしまうことで売れ行きが良くないということも起こることから
スーパーに置いてもらいづらいということも起こってきます。
そのような場合は、近くの自然食品店やネット注文を活用するのもいいでしょう。
ネット注文では、○○円以上購入で送料無料というところが多いと思います。
その場合、家族や親せき、お友達を誘って共同購入を考えてもいいかもしれません。

○パン、ケーキ、ドーナツ、スナック菓子などの市販のお菓子の原材料名をよく確認し
「植物油」「マーガリン」「ショートニング」などの表示のものは避けるよう努力する
:いつもの食事や間食に、市販のパンやドーナツスナック菓子などを選ぶことは避けるよう努力しましょう。
我が家でもこれは徹底していますが、特別な時や友人がプレゼントしてくれたなどの時はいただいています。
私の場合になりますが、生理前は特に甘い物や質の悪い油を取ることで
心の調子がダイレクトにダウンすることがあるので
たとえ特別な時や友人からもらったとしても
状況によっては控えることもあります。
忘れがちですが、自分の体調は自分しか感じることができません。
自分で感じながら自分で決めていくことも
少しずつでもいいので増やしていきましょう。

○ファストフードやお惣菜の揚げ物は避ける
これは徹底的に避けていきましょう。
生理痛や生理前の心の不調だけでなく体にもよくないからです。

○魚やお肉についた脂身を活用する
魚やお肉の脂身を活用しない手はありません。
お肉なら鶏皮や豚の脂身などは、手に入りやすいですし
魚なら熱を加えるより生の方が質の良い油を摂取しやすいので
刺身で食べるなどするといいでしょう。


質の良い油を選んで食べよう!の回は
他の回と比べてとても長くなてしまいましたが
今回も最後までお読みくださりありがとうございます♪

次回は、【乳製品の取りすぎには気をつけて】をお送りしていきます。
お楽しみに♪

自然to笑顔まぁるくつなぐ えん
看護師の井川 あやかでした♪


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2018年03月27日